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アンデルセン物語 おやゆび姫 第3回

アンデルセン物語の おやゆび姫。

森田たま編で、小学校2年くらいに読んだものです。

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子供のいない若い女性が、こどもがほしくて、魔法使いのおばあさんに相談します。
おばあさんは、「大麦の実を育ててごらん」、きっと「かわいい」女の子が生まれるよ、と

銀貨と大麦を交換しました。

そして、茎が出て、花が咲いて、おやゆび姫は生まれました

そして、
ヒキガエル→蝶々→こがねむし→野ねずみ→もぐらの順にさらわれて(男性遍歴)、
最後に、つばめと出会い、自分の意思で南の国の花畑に向かいます。

そこで、花の国の王子と結婚して、花の妖精になります。
20081104023115.jpg


面白いのは、虫はすべておやゆび姫をはこんでくれるだけなのに、
小動物は、おやゆび姫を、「まあ可愛い」といって、嫁にしようとすることです。
おやゆび姫は、みにくいカエルやもぐらと結婚することを嫌がりますが、

おそろしく従順です。

今思えば、おやゆび姫は、子供のいない「独身女性」の分身であり、
思いに沿わない相手にいいよられるたびに、男性不信になっていった

自分になりかわって、「王子様」と結ばれる夢をはたしてくれたものと考えることができます。

人魚姫が、その声と交換に、魔法使いのおばあさんから、足をもらったことと比べると、
おやゆび姫は、銀貨一枚から生まれた、女性の小さな夢そのものでした。

ここには、たぶん、身の丈にあった幸福を得ようとしてえられなかった女性の
夢をかなえてあげようとするアンデルセンの「やさしさ」が、
めずらしく書かれています。

女性嫌いだったアンデルセンは、生涯独身で、女性とつきあうことがありませんでした
人魚姫、氷姫、雪の女王…女性の性格の描き方は、
清冽で厳しいものがあります。

ここには、魔法物語の「グレートマザー」、
男性をのみこんでしまう鬼子母神的な「女性恐怖」が、
アンデルセンの物語にしみこんでいるようです。

そう思うほど、アンデルセンの、おやゆび姫(ちいさき子)への愛情、
いまの言葉でいう「ロリコン」と「不遇な女性」(実はアンデルセン)への自己愛に満ちている童話なのでした。

子供こころは、ヒキガエルやモグラ、野ねずみに
さらわれて、獣姦されそうな(笑)緊迫感を感じとって、
性的シンボルに満ちているアンデルセン物語の深層に

感応したものと思われます。

宝文館 1956  森田たま編 世界幼年文学全集 2
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manchi

Author:manchi
メディア、情報文化、マンガ、アニメーションなどの批評・研究などやっております小山昌宏です。著書『情報セキュリティの思想』(勁草書房)『宮崎駿マンガ論』『戦後「日本マンガ」論争史』(現代書館)など。

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